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時空超え響きあう心 仏教思想に絡め 曹洞宗の米作家、ルース・オゼキさん(産経新聞)


 9年前の東日本大震災の記憶を思い起こさせる小説が米国にもある。日本に滞在した経験があり、曹洞宗の禅僧でもある米作家、ルース・オゼキさん(64)の『あるときの物語』(早川書房)。日本と北米を往還する壮大な長編は、権威あるブッカー賞の候補にもなった。


 オゼキさんは米コネティカット州で、米国人の父と日本人の母のもとに生まれた。英文学などを学んだ後に日本へ留学。日本の古典文学を研究する傍ら飲食店のアルバイトもこなし、生きた日本語に触れた。


 「普段の私と日本語をしゃべる私では頭の動きも感情も違っていて、すごく面白い。『半分の私=日本の私』を眠らせず、起こしておきたい。そんな気持ちが日本のことを書かせるのかもね」。2014年に来日した際、そう話していた。


 13年刊の『あるときの物語』も日本が主な舞台。カナダ沿岸の島に住む作家のルースが、海岸に打ち上げられたハローキティの弁当箱を見つけるところから物語は動き出す。震災の津波で日本から流されてきたのでは?と推測するルースの夫。実際、弁当箱には古びた手紙と腕時計、そして米からの帰国子女で東京に暮らす女子中学生のナオの日記が入っていた。曽祖母でもある104歳の尼僧。特攻隊員だった大伯父…。周囲の人々について冗舌につづるナオは、自らも学校で壮絶ないじめを受け自殺をほのめかしていた。ルースは日記を読みながら、ナオを救いたいと切に思う。


 「つらいことがあると人は自分の中に引きこもり、人と人とが離れていく。それは危険なこと」と話す。東京の少女とカナダ作家との時空を超えた心のつながりを見つめる物語に、曹洞宗の開祖、道元の時間と存在をめぐる思想が絡み合う。


 「この世のあらゆるものは時間の中に存在している。それはアルツハイマー病の母が(日常の)時間から脱落していく様子をそばで見続けて感じたことでもある。悲しいけれど誰もがいつかはそうなるのだから、逃げずに向き合えばいい。仏教の大事な教えです」


 原型ができたのは11年の初頭。直後の東日本大震災に衝撃を受け、自らと同名の作家を登場させて頭から書き直した。「現実的な人物を入れることで地震や津波、原発の問題に直接的に反応できる。小説を書くことで、どう生きていくかを考えるんです」


 『あるときの物語』はいじめやリストラといった社会問題から東京・秋葉原のメイドカフェの風景まで、日本の現代も活写する。邦訳を手がけた翻訳家、田中文さんは「歴史から風俗まで盛りだくさんの内容ながらエンターテインメントとして面白く読ませる。村上春樹さんに通じる構成力を感じる」と話す。ユーモアを交えたポップな語り口に浸るうち、気づけば深遠な世界のただ中にいるはずだ。(文化部 海老沢類)


 Ruth Ozeki 1956年、米コネティカット州生まれ。米大学で英文学とアジア研究で学位取得。その後、奈良女子大大学院へ留学し、85年に帰国した。98年にデビュー長編『イヤー・オブ・ミート』を発表。2010年、曹洞宗の禅僧に。『あるときの物語』は自身3作目。

提供元:Yahooニュース
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