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フジ「モトカレマニア」並木道子ディレクターが連ドラにこだわる理由(サンケイスポーツ)

「体力と根性には自信があります。そして、この仕事は精神力がすべてですね」
フジテレビのディレクター、並木道子さん(39、制作センター副部長)は穏やかに語るが、その表情には意志の強さが感じられる。
17日スタートのフジテレビ系木曜劇場の連続ドラマ「モトカレマニア」(木曜後10・0、初回15分拡大)でメーンの演出を担当する。
主演は、ユリカとマコチを演じる新木優子と高良健吾。元カレの存在を引きずり“モトカレマニア”になった女の子の混乱と暴走を描くラブコメディーである。
テレビ局の女性の活躍においてプロデューサーは多くいるが、ドラマのディレクターは各局希少だ。映画となれば、河瀬直美、荻上直子、西川美和、蜷川実花ら有名な各監督がいるが、テレビは「アンナチュラル」などの塚原あゆ子さん(TBSスパークル)、「3年A組-今から皆さんは、人質です-」などの小室直子さん(日本テレビ)あたりか。フジでは「29歳のクリスマス」などで知られる星田良子さん(共同テレビジョン~現フリー)、直近では「最後から二番目の恋」などで知られ脚本家の山田太一さんを父に持つ宮本理江子さん(フジ)、そして並木さん。コンスタントに作品に携わっているといえば、現在ではフジを代表するドラマディレクターだろう。
並木さんは連続ドラマが好きでテレビ局に入った。
「連ドラの10、11時間でしかできないことって絶対にあると思うので、連ドラが撮れるものならいつまでも撮りたい。キャラクターが膨らんでいく醍醐味がそこにはあります」
2002年に入社。直後は「演出の方へいこうとは1ミリも思わなかった」そうだが、月9全盛期に育った世代。小5で「東京ラブストーリー」を見てから高校生で「ロングバケーション」「ラブジェネレーション」など大ヒット作品に触れる。潜在意識が演出の方向へ走らせたのかもしれない。
もう一つ、5歳から高3までたしなんだのが、詩に節をつけて歌う詩吟(しぎん)。小学生のとき、今はなき東京・渋谷ビデオスタジオへ出向き、NHKの番組に出演したことも。やがてフジに入り、AD(アシスタントディレクター)時代に足繁く通う場所となった。
「詩吟…そこをたどると、確かにテレビを作っていた人たちを幼い頃から見ていましたね。当時『詩吟って何?』って聞かれるのが嫌で、自分が作ったものがマスの人たちに発信できる場所に行きたかったというのもあるかも」と振り返る。
「指標をどこにおけばいいのか分からず、2年おきにやめたいと思っていた(笑)」7年間のAD時代。追われるがまま過ぎ去った20代を終え、本格的な演出デビュー作は「流れ星」。主演の竹野内豊、上戸彩らと接し「新人の監督を真摯に扱ってくださりとても恵まれていました」と語る。その後「それでも、生きてゆく」で3番手に入り、13年の「最高の離婚」2話から6話分を撮り「任されていた感」を意識したという。
並木さんのドラマ制作において「ラブストーリー」はライフワークである。
「なくしちゃいけない分野だと思っている。普遍的でどの世代にも共感できる部分だから。フジはラブストーリーからしばらく離れていたので、もうそろそろトライしたいと思い、原作を読んで始めた企画です」
周囲に“モトカレマニア”の友達が多くいるという。
「私の同級生もモトカレを検索しては一喜一憂している。自分とモトカレの奥さんを比較して、自分よりかわいい顔をしていたらそれはそれでひがんでいることもある(笑)。そういう人たちが自分の人生を振り返るきっかけになればいいし、本当に自分のモトカレはすてきな人だったのか。これから選ぶべき男の人はどういう人間なのか。女性が選ばれる時代じゃないし、恋愛だけではなく、仕事も人生も選択していくというメッセージが込められています」
高良とは「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」以来3年ぶりの顔合わせとなる。「あの作品は重いラブストーリーだったので、今回のラブコメは振り切ってやろうと言っている。天然の役は比較的本人に近いと私は勝手に解釈(笑)しているので、マコチ役にハマっていると思います」と分析する。
出演者のよしこ(ガンバレルーヤ)は、ブレーク前からのお気に入りの一人。今年3月に公開され、並木さんの映画監督デビュー作となった「Bの戦場」(DVD発売中)の主演にも起用した。
「努力家で練習量が半端ない。感受性が豊か、人柄もいいので全面にお芝居に出る。今回コメディーだからといって芸人さんに頼るのではなく、ちゃんと女優さんとしてだから『ボケたりしなくていい』と言っています(笑)」。そのほか浜野謙太、田中みな実、関口メンディー(EXILE/GENERATIONS)、趣里、山口紗弥加ら個性豊かな出演者がそろう。
まもなく不惑の年を迎える並木さん。多くのことを教わった先輩たちの言葉が胸に染み入る年代になってきた。
「宮本さんが40代に撮ってきた作品はどれもすてき。その下について30代前半で分からなかったことが今理解できる年齢になった。当時宮本さんと同世代の女優さんが言っていたことも今なら理解できる。そこを踏まえて40代、違うものが撮れたらいいなと思います」
具体的にいうと、女性の生き方に対する気持ちが変わってきたという。
「30歳前後の若さに奢っていた強気の頃…50歳前後の女優さんたちが持っていた人生の悩みや達観した部分をものすごく遠くに見ていたけど、だいぶ分かってきた。そこが圧倒的に変わってきているので、次に何か撮るときはもう少し深みのあるお芝居をつけられるかなと思っている。今回はライトなコメディーだけど、次に大人の重めの話を撮るときは違う角度から物事を見られるのではと思います」
表情を引き締めてそう語り、「でも、いまだに成長段階です」とすぐに笑顔を見せた。後輩のディレクターが2期下にいる。並木さんが宮本さんを見てそうしたように、その彼女も並木さんの背中を見てきっと育っていくのだろう。
提供元:Yahooニュース