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オーラル野外イベント「PARASITE DEJAVU」終幕、大切な仲間と共に未来へ(音楽ナタリー)


THE ORAL CIGARETTES初の主催野外ライブイベント「PARASITE DEJAVU ~2DAYS OPEN AIR SHOW~」が9月14、15日に大阪・泉大津フェニックスで開催された。この記事では2日目の模様をレポートする。

【写真】BLUE ENCOUNT(Photo by AZUSA TAKADA)(メディアギャラリー他44件)

デビュー5周年を迎え、8月にベストアルバム「Before It’s Too Late」をリリースしたオーラルがバンドの“第2章”を示すために、地元・関西を舞台に実施したこのイベント。1日目は初の野外ワンマンライブ、2日目は対バン形式でのライブが行われた。2日目にはオーラルのほか、彼らと縁の深いBLUE ENCOUNT、Age Factory、クリープハイプ、SKY-HI、04 Limited Sazabys、アルカラ、SiMの7組が出演。各アーティストのパフォーマンス前には、1日目にも登場したKAIRIがヒューマンビートボックスによる“人力ジングル”でアーティストを呼び込んだ。


トップバッターのBLUE ENCOUNTは、オーラルのライブでは恒例の“4本打ち”でライブをスタート。「オーラルと俺らが仲いいのはみんな知ってると思うけど、あえて喧嘩を売るようなライブをしにきました!」と田邊駿一(Vo, G)が宣言すると、彼らは闘争心をむき出しに「Survivor」を演奏した。その後も言葉を挟むことなく「NEVER ENDING STORY」「DAY×DAY」といった人気ナンバーを続け、朝一にも関わらず会場は大盛り上がり。新曲「バッドパラドックス」では「あいつらにすげえ景色見せてやろうよ!」という田邊の言葉を合図に、リズミカルなビートに合わせて観客が一斉にジャンプした。田邊はオーラルとの出会いからこれまでを「まだ誰にも俺らの音楽を聴いてもらえてなかった頃にいち早く俺たちを知ってくれて、京都MUSEで対バンして。それから仲良くしてくれて、流す涙を分かち合って、バンドがつらい時期もお互い見てきて、ときには言い合ってきました」と回想。特別なバンドのイベントに際して田邊は「ただのイベントじゃ終われねえんだよ! 喉がつぶれてもいい! 死んでもいいくらい、あいつらに感謝の気持ちを届けに来ました!」と熱く叫び、「THANKS」「もっと光を」をありったけの力を放つようにプレイして白熱のアクトを終えた。


オーラルの地元の後輩・Age Factoryは「CLOSE EYE」「GOLD」といったナンバーで重厚なサウンドを広い会場いっぱいに轟かせる。「WORLD IS MINE」では疾走感あふれる演奏に煽られるように、オーディエンスが力強く拳を突き上げた。オーラルに感謝を告げ、彼らは力強い眼差しで「RIVER」や先日リリースしたばかりの新曲「nothing anymore」などをエモーショナルにプレイ。最後には清水エイスケ(Vo, G)が「昔同じマンションに住んでた(山中)拓也くんにこんな場所を用意してもらえてうれしいです。このまま、自分の描いた夢の中で会えたらと思います」と告げ、「See you in my dream」をまっすぐに歌い上げた。


強い日差しが差し込む昼下がりのステージに姿を現したのはクリープハイプ。尾崎世界観(Vo, G)は登場するなり「今日は特別にオーラルセックスでいきましょう」と告げ、「HE IS MINE」で早速会場を盛り上げた。「オーラルに出会ったのはだいぶ前になるけど、あまりにもオーラルが大きくなりすぎて気まずいです」と尾崎は苦笑いするも、「僕らは“陰キャ”、彼らは“陽キャ”で全然違うけど、根本にあるものは同じだと思ってます。今年久しぶりに拓也とゆっくり飲んで、相変わらずだなと思って安心しました。あいつはすごい暗いやつですから」とうれしそうに語った。そしてクリープハイプは「イノチミジカシコイセヨオトメ」を爽快にパフォーマンス。最後には「後輩の前で最後、気持ちよく散って帰ります」と「栞」を披露し、後輩のステージに花を添えた。


オーラルの山中拓也(Vo, G)をイメージしたという薔薇とドクロ柄の黒の衣装を身にまとったSKY-HIは、ダイナミックなバンドサウンドと共に「illusions」でライブを開始。「As A Sugar」「フリージア」といったナンバーで力強いリリックを放ち、迫力のあるステージを繰り広げた。中盤ではそんな空気から一変、「Chit-Chit-Chat」「ナナイロホリデー」を続けてゆったりとしたグルーヴで心地のいい空間を生み出す。東京スカパラダイスオーケストラの「Paradise Has No Border」のカバーも華やかに披露し、「オーラル、デビュー5周年おめでとう!」と祝福の言葉を残してステージを去って行った。


勢いよくステージに飛び出した04 Limited Sazabysは「Utopia」「Alien」といった疾走感あふれる楽曲をエネルギッシュにプレイ。息をつかせる間もなく「knife」「fiction」を連投し、GEN(B, Vo)は「オーラルに必要とされてることを誇りに思うし、オーラルのイベントだから思いっきりはしゃげます!」と目を輝かせた。その後も4人は澄み渡るような青空をバックに「swim」「My HERO」をさわやかに演奏。GENは「俺たちの人生にオーラルがいてくれてよかった!」と彼らの存在の大きさを語り、「俺たちやオーラルが新しい時代を作っていかなきゃいけないと思います」と未来に向けて意気込んだ。「オーラルが闇属性だとしたら、俺たちは光属性。オーラルが皆さんの傷や闇に寄り添ってくれるんだったら、俺たちは皆さんの傷や闇をかき消す存在でいたい」と述べ、GENは「Squall」を晴れやかに歌う。最後には「オーラルに出会った頃の気持ちを思い出せ!」と「Remember」を届け、4人は笑顔でステージをあとにした。


夕暮れに登場したのは、オーラルを結成当初から見てきた関西の先輩のアルカラ。彼らは「はじまりの歌」「半径30cmの中を知らない」などを熱演し、盤石のアンサンブルを響かせた。ダンサブルなビートを軸とした「誘惑メヌエット」では、稲村太佑(Vo, G)がバイオリンで艷やかな音色を紡ぐ。 「たくさん呼びたいバンドがいたと思うんですけど、その中からアルカラを選んでくれてありがとう!」と稲村が喜びいっぱいに語ったあとは、未発表の新曲「瞬間 瞬間 瞬間」を披露した。ライブ終盤にはアルカラはオーラルと出会った時期に生まれたという「チクショー」を演奏。当初は別の曲を予定していたとのことだが、急遽セットリストを変更してステージ袖のオーラルに楽曲をプレゼントし、最後は「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」でライブを締めくくった。


日没と同時にステージに姿を現したのはSiM。「A」で豪快にライブが始まると、早くも巨大なサークルが広がり、会場はお祭り騒ぎに。ヒートアップする観客を「回れ! 回れ!」とSiMはさらに煽り、ステージ上を縦横無尽に動き回って貫禄のあるステージを繰り広げた。MAH(Vo)は「5周年おめでとう!」とオーラルを祝福し、「SiMが特別に何かをやってあげたとか思いつかないんですけど、大事な日にトリ前を任せてもらえたということは、何かしら俺らに対して恩義を感じてくれているところがあるんだろうし、素直に光栄に思っています」と顔をほころばせた。しかし次の瞬間には「小童どもとの違いを見せてやるよ!」とMAHがシャウトし、容赦なく「GUNSHOTS」「Amy」を続けてパフォーマンス。ラストナンバー「f.a.i.t.h」では大規模なウォールオブデスが発生し、場内はすさまじい熱気で満たされた。


仲間からのバトンを受け取って、いよいよトリのオーラルがステージへ。恒例の4本打ちを経て、夜空にレーザーライトが交錯する中、彼らは「Mr.ファントム」でライブの口火を切った。その後もオーラルは初期ナンバーを連投。「mist...」「起死回生STORY」では約2万人の大合唱が響きわたり、続く「A-E-U-I」では盛大なハンドクラップで会場が1つになる。山中はそんな場内を思いを噛みしめるように見渡し、「リコリス」を優しく歌い上げた。


オーラルのライブではキラーチューンを連発する“キラーチューン祭り”が恒例となっているが、この日彼らは出演者に好きな曲を聞いたうえで組んだという“キラーチューン祭り”特別バージョンを用意。山中はこの日の出演者1組1組との思い出を愛おしそうに語り、「どのバンド抜きでも、今のオーラルはないです」と言い切った。SKY-HIが好きだという「カンタンナコト」では彼をステージに呼び込み、アグレッシブなラップを交えたツインボーカルで楽曲を披露。その後もクリープハイプの尾崎がセレクトした「DIP-BAP」、ブルエンの田邊の選曲だという「嫌い」といった楽曲を力を込めてプレイし、この日ならではのライブでオーディエンスを楽しませた。


ライブ終盤には「みんなに愛を込めて」とバラード曲「エイミー」を穏やかな表情でじっくりと届け、「まじでありがとうございました!」と山中が感謝の思いを叫ぶ。そして「俺たちはこれからも大切な仲間たちと共に歩んで行きます! あなたたちも一緒に付いて来いや!」とラストナンバー「BLACK MEMORY」を放ち、その思いに応えるような大きなシンガロングを浴びた。


アンコールでは「インディーズ時代にお客さん0人で一緒に苦い思いをした仲間がいます。今日そろってんな?」と山中が舞台袖に目を向け、田邊とGENをステージに呼び込んだ。“ONAKAMA”と謳い、次世代ロックシーンの最前線を担い、互いに切磋琢磨してきたこの3組。大切な仲間を迎えたラストナンバー「ReI」では、みずみずしいサウンドと息の合った歌声がエモーショナルに響きわたった。イベントの最後にはこの日の出演者がステージに出そろい、リラックスしたムードで記念撮影。オーラルと仲間たちがステージを去ったあと、夜空に花火が打ち上がり、イベントは華やかにフィナーレを迎えた。


■ THE ORAL CIGARETTES「PARASITE DEJAVU ~2DAYS OPEN AIR SHOW~ DAY2 OMNIBUS SHOW」2019年9月15日 泉大津フェニックス セットリスト

□ BLUE ENCOUNT

01. Survivor

02. HALO

03. NEVER ENDING STORY

04. DAY×DAY

05. VS

06. バッドパラドックス

07. THANKS

08. もっと光を


□ Age Factory

01. CLOSE EYE

02. GOLD

03. WORLD IS MINE

04. RIVER

05. HIGH WAY BEACH

06. ロードショー

07. nothing anymore

08. See you in my dream


□ クリープハイプ

01. HE IS MINE

02. 鬼

03. おばけでいいからはやくきて

04. ラブホテル

05. イト

06. 5%

07. イノチミジカシコイセヨオトメ

08. 栞


□ SKY-HI

01. illusions

02. As A Sugar

03. フリージア

04. 何様

05. Walking on Water

06. Gemstone

07. Chit-Chit-Chat

08. ナナイロホリデー

09. Double Down

10. Paradise Has No Border

11. Snatchaway


□ 04 Limited Sazabys

01. Utopia

02. Alien

03. knife

04. fiction

05. Kitchen

06. swim

07. My HERO

08. midnight cruising

09. Squall

10. monolith

11. Remember


□ アルカラ

01. はじまりの歌

02. 半径30cmの中を知らない

03. アブノーマルが足りない

04. 誘惑メヌエット

05. 瞬間 瞬間 瞬間

06. デカダントタウン

07. チクショー

08. ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト


□ SiM

01. A

02. DiAMOND

03. Faster Than The Clock

04. GUNSHOTS

05. Amy

06. KiLLiNG ME

07. Blah Blah Blah

08. f.a.i.t.h


□ THE ORAL CIGARETTES

01. Mr.ファントム

02. mist...

03. 起死回生STORY

04. A-E-U-I

05.リコリス

06. 狂乱 Hey Kids!!

07. カンタンナコト(feat.SKY-HI)

08. DIP-BAP

09. 嫌い

10. エイミー

11. BLACK MEMORY

<アンコール>

12. 容姿端麗な嘘

13. ReI(feat.GEN、田邊駿一)

提供元:Yahooニュース
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