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失恋が標す幸福へのヒント―『エターナル・サンシャイン』と『マイ・ブルーベリー・ナイツ』からのメッセージ(dmenu映画)

失恋の悲しみにどっぷりと浸っている時に観る失恋映画は、時に傷ついた心を慰め前向きな気持ちにさせてくれます。今回は主人公が失恋したことをきっかけに大きな転機を迎える名作を例に、失恋との向き合い方のヒントを探してみます。
何度観ても不思議と心が満たされる映画『エターナル・サンシャイン』と『マイ・ブルーベリー・ナイツ』は、辛く苦しい思いをしているときにこそ観てほしい作品です。
※『エターナル・サンシャイン』と『マイ・ブルーベリー・ナイツ』の重大なネタバレを含みます。鑑賞前の方はご注意ください。
数々のアート作品を生み出しているフランス人監督ミシェル・ゴンドリーの代表作として知られているのが『エターナル・サンシャイン』(2004年)です。
物語の中にはラクーナ社という、忘れたい記憶だけを消去することが出来る技術を持った会社が存在します。主人公ジョエルの恋人・クレメンタインは、ジョエルと喧嘩したことを機に、その会社の技術で恋人の記憶を消すという選択をします。そのことを知ったジョエルは、同じように彼女の記憶を消すことを選びます。
しかしジョエルは施術中、自らの記憶の中で、性格が正反対の2人は衝突することも多かったけれど確かに幸せだったことを実感し、記憶を消したくないと施術に抵抗するようになります。記憶を消されないように必死に逃げ回りますが、結局は逃げ切ることはできませんでした。
そうやって記憶を消した2人ですが、運命のいたずらによって再会し惹かれ合います。しかしラクーナ社の受付係の女性がとったある行動によって、自分たちがお互いの記憶を消したと知ることになります。
同時に、記憶を消す前の自分たちが相手へたくさんの不満を抱いていたことを知って、険悪なムードに。たとえヨリを戻しても同じ別れを繰り返すのではないかという不安に襲われるクレメンタイン。そしてたどり着くジョエルの結論……以上が『エターナル・サンシャイン』のストーリーです。
失恋をすると、「いっそのこと相手の全てを忘れてしまいたい……」と考えてしまう人もいるかと思いますが、辛い記憶を消したからといって幸せになれるとは限りません。
2人が記憶を消したことを知るきっかけを作った、ラクーナ社の受付係の女性・メアリーも実は、不倫関係が辛くなり相手との記憶を消していたことが物語の後半で明かされます。記憶を消しても、ジョエルとクレメンタインと同じように、また同じ人を愛してしまったメアリーは、記憶を消したところでなんの解決にもならないことを身をもって知り、会社を辞めて患者に記憶を返す決意をしたのです。
ジョエルとクレメンタイン、そしてメアリーたちの出した結論は、「たとえ今が辛くとも、時には過去を振り返ることで後悔のない決断ができるのではないか」と私たちに考えさせてくれます。
ジョエルのように、記憶を消してしまいたいと願うほど失意の中にいたとしても、幸福だった記憶を思い出して本当に恋人が自分にとって大切な人だったと再確認することが、もしかしたら復縁のきっかけにもなるかもしれません。そうでなくとも、後悔ではなくポジティブな感謝の気持ちを抱くことができるのではないでしょうか。
一方でメアリーのように、辛いからといって振り返る過去すらなくしてしまうと、また同じことを繰り返す可能性もあります。たとえ苦しくとも思い出を抱えて生きていくことで、それが自分の糧となり、より良い幸福へと進む手助けとなってくれるのでしょう。
現実世界と記憶世界を行ったり来たりするユニークな脚本や、ゴンドリー監督の手腕が光る幻想的な色彩の美しさで私たちを楽しませてくれる『エターナル・サンシャイン』は、観るたびに私たちに幸せとは何かを思い出させてくれます。
提供元:Yahooニュース