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「人生の運転手」香港の路線バスめぐる人情物語 松竹大船調のような空気も(日刊スポーツ)
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突き出した看板ぎりぎりに走る2階建てバスは、香港観光の目玉の1つになっている。最大手のKMBだけで路線数は400を超え、CITYBUS、NWFBを併せた3社で市内全域を隅々まで網羅している。
見下ろすような視点から大きなハンドルを手繰るバス運転手は、子どもたちの憧れの職業の1つだが、香港では格別な感覚があるのかもしれない。
10月1日公開の「人生の運転手 明るい未来に進む路」はこの路線バスを題材にした人情物語だ。
主人公のソックは往年の日本映画に出てきそうな屈託の無い女性だ。そのせいだろうか、作品全体に松竹大船調のような空気が漂っている。
恋人ジーコウが経営するチリソース店で働くソックは機転が利き、その才覚で店を盛りたてている。ある日、見るからにキャリアウーマンのケイケイという女性が人気のチリソースを中国全域で売り出そうと持ち掛ける。ビジネスは一気に膨らむが、販路拡大にのめり込むジーコウと手作りの味にこだわるソックの思いはすれ違う。そして、ソックはジーコウとケイケイの浮気現場を目撃してしまう。
失意のソックは心機一転、子どもの頃からの夢だったバス運転手になる。旧知のベテラン運転手から聞いた「人生はバスに乗ることに似ている。乗り間違えても正しいバスに乗り直せばいい。心配ない。必ず目的地に着く」という言葉が心の支えだ。ソックは優しい同僚やにぎやかな乗客に囲まれて1歩1歩前に進み始めるが、ある日、ケイケイの元カレを名乗るザンマンという男から「復讐(ふくしゅう)計画」を持ち掛けられる。そして、ケイケイの裏の顔も明らかになって…。
香港を代表する個性派が、それぞれに堅実な演技を披露し、安心して見ていられる。ソック役のイヴァナ・ウォンはシンガー・ソングライターとしても知られ、今回の撮影のために大型免許も取得したという。ザンマン役のフィリップ・キョンは見るからにこわもてだが、随所に笑わせ、ちょっと無理がある「復讐男」の設定にも不思議な説得力がある。
恋人ジーコウのエドモンド・リョンはいい人風の二枚目。優柔不断キャラが分かりやすい。ケイケイのジャッキー・ツァイはオーストラリア留学中に「ミスメルボルン華僑」で歴代最多の7つの賞に輝いた美女。今作に限らず、現代香港を描き続けるパトリック・コン監督作品の「恋敵」役の常連だという。
政治的な描写が無い分、人間関係やさりげない街の光景にかえって「香港らしさ」が出ている気がした。【相原斎】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「映画な生活」)
提供元:Yahooニュース