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木村佳乃の“悪女”ぶりに翻弄され… がさつな演技にも「頑張っている」哀愁(夕刊フジ)

【今期注目のドラマ美女たち】木村佳乃「後妻業」(フジテレビ)
「え、なんで美人女優が?!」
これはおそらく『後妻業』(火曜午後9時)のキャスト発表のときの大多数の感想だったろう。
木村佳乃が演じる主人公・武内小夜子は遺産目当てで資産家の老人を狙う結婚詐欺「後妻業」のエース。原作では69歳の役柄を45歳にするなど、ドラマ化では大幅な変更をしている。
しかも映画『後妻業の女』での大竹しのぶは大胆さやしたたかさ、サイコパスおばちゃんな恐ろしさに、時折にじむかわいさが、まるでノンフィクションのようなホンモノ感だった。それだけに誰が演じても分が悪いと思っていたが、まして美人の木村佳乃とは…。
実際にドラマを見ると鼻にしわを寄せて大口をあけて笑い、がに股&大股でズタズタ歩く小夜子は、すごく「頑張っている」ように見えた。小夜子の餌食となった中瀬(泉谷しげる)の次女でキャリアウーマン朋美を演じる木村多江との激しい口論やコントのようなキャットファイトぶりも関西弁もすごく「頑張っている」ように見えた。
しかし第4話まで見てドラマは映画とは別モノであり、これが正解なんだと痛感した。4話で明かされたのは、小夜子が父親から暴力を受け、母親が逃げると、親戚に引き取られ、おじからセクハラされたこと。さらに18歳で家を出た後、ほれた男の借金のために風俗に売られたという凄絶な過去だ。それを聞いた朋美は自分との境遇の違いにショックを受けるが、探偵の本多に「親の愛情を知らずに育った人間が全員悪党になるわけじゃない。同情なんかするな」と諭される。
木村が演じる小夜子はコテコテの関西弁も、ド派手なファッションをまとったがさつな振る舞いも「頑張っている」ようで哀愁がある。中年女性なのに、純粋で孤独で、無防備な少女のように見える瞬間もある。特に、遺産目当てで再婚した老人が、一人目の妻の名を呼ぶときに見せた、恥ずかしさと怒りと悲しさ、孤独が入り混じった一瞬の表情は印象的だった。
どう見ても上品な顔立ちなのに、言動に漂う下品さや野蛮さは、語弊を恐れずに言うなら往年の映画『マイ・フェア・レディ』のようだ。ただヒギンズ教授に出会えなかった花売り娘に見えた。
すると、最初に感じた「こんな美人に言い寄られて、その気になるおめでたいお年寄りはいるのか」という疑問。これも実はおめでたいのではなく、小夜子の孤独に、孤独なお年寄りが共鳴したとも思えてくる。
とまあ、こんなウェットな解釈をする時点で、小夜子の悪女ぶりに翻弄されているのかも。(田幸和歌子)
■後妻業 フジテレビ系火曜午後9時。原作は黒川博行の『後妻業』。木村のほか高橋克典、木村多江、泉谷しげる、伊原剛志らが出演。
提供元:Yahooニュース