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マスコミvs事務所「弾けた」とスマホに連絡が…息詰まる攻防の始まり【芸能人必読!「張り込み」取材最前線】(日刊ゲンダイDIGITAL)

【芸能人必読!「張り込み」取材最前線】#10

「いったい何なんだろうな、俺たちって」

江口洋介&森高千里の“夫婦危機”再燃…篠原涼子の離婚が飛び火、蒸し返された5年前の“焼き肉デート”

 自嘲気味に笑い、張り込み記者は言った。体を張って、渾身のスクープをものにしても、売り上げに結びつかない。記事はネットに吸収されてしまい、紙媒体の存在そのものが消えてしまいそうだ。

 先日は福山雅治が子どもの写真をモザイク付きながら掲載されたことに怒り、「守られるべきものが、守られていない。一線どころか随分越えている」などと批判した。これを受け、ビートたけしが「俺みたいに、ぶん殴りゃいい」とテレビでコメントし、張り込み取材に対する世間の風当たりがまた強まっている。いつ、どうなっても分からない身の上だ。

 もっとも、窮地ははじめてじゃない。たけしのフライデー襲撃事件(1986年)で「フライデー」のみならず、最盛期に毎週200万部も売り上げた「フォーカス」なども大打撃を受けた。ダイアナ妃がパパラッチ集団の過熱取材の中で亡くなった97年も、張り込み、隠し撮り、そして直撃という取材手法がプライバシーや人権、法律を軽視しているとの批判につながった。

■仁義を切るマスコミ

 このところ週刊文春が気を吐き、2016年のベッキー「ゲス不倫」騒動から、芸能スキャンダルのみならず、政官界にも文春砲を鳴り響かせているが、例外ではない。ただ、文春であれどこであれ、張り込みでキャッチしたスクープ写真も、掲載する際は所属事務所に連絡している。コメントを取るだけじゃない。先方に仁義を切っているわけだ。

「たとえばビールが写り込んでいるとき、CMに出ているような相手であれば、それと違う銘柄はやめてほしいとの要望を受けて消したりの処理はします。熱愛写真であれ、どうせ掲載されるなら、ちょっとは奇麗に撮ってくれと、先方の要望を受けて撮影し直したりすることだってある。別の媒体であれ、イメージキャラクターをしているという場合、その期間を避け、先送りしたこともありました」と、ある編集者は言う。

 となると、福山にも掲載前に連絡があったのではないか。

 探偵やスパイ映画さながらの追跡や、最新テクノロジーを駆使しての隠し撮りも、コンプライアンス重視の流れを受けて、大手出版社の張り込み班はどこもやっていないという。表立っては書かないが、事務所やタレントからの要望で取材したりすることだってあるのだから、持ちつ持たれつで成り立っているという認識があるのだろう。

■互いにやましい商売

 フライデー襲撃事件について、たけしは「一発殴って終わりにして、編集部員も含めて、みんなで飲みに行くつもりだった」と自著などで打ち明けている。襲撃の直接のきっかけは当時懇意にしていた21歳の女性に対し、専門学校に押し掛けた記者が嫌がる女性の前に立ちふさがって、テープレコーダーを顔に突きつけたり、手を掴んで引っ張るなど粗暴な振る舞いで傷つけたことであった。「マッチの軸と先」の表現で、たけしは娘の受験まで押し掛ける張り込み部隊に業を煮やしていたことを明らかにしている。それでも、「お互い、やましい商売じゃないか」との思いがあり、編集者との丁々発止で揉め事になったが、軍団にも暴力は振るわないよう注意していたらしい。

「弾けた」との連絡が冒頭の記者のスマホに入った。ターゲットがホテルに入ったりすることの隠語だ。そして、一緒にぼやいていたカメラマンと張り込み現場へと急行する。取材者と取材相手が直接相対する現場で、息詰まる攻防が、また始まる。

(取材・構成=長昭彦/日刊ゲンダイ)

提供元:Yahooニュース
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