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“ど根性物語”で昼ドラ史上最高視聴率「あかんたれ」 生誕90年・花登筺どてらい世界(夕刊フジ)

【生誕90年・花登筺どてらい世界 ペリー荻野】
花登筐は「方言使い」の名人だった。
破天荒な男の商魂物語「どてらい男」、ヌードモデルなど苦労を重ねて歌手として大成する淡谷のり子の半生を描く「じょっぱり」(東北言葉で意地っ張りの意、片平なぎさ主演)、組みひも屋に嫁いだ女性を描く「おくどはん」(京言葉でかまどの意、浅茅陽子主演)、丁稚から劇作家となった菊田一夫の物語「がしんたれ」(関西言葉で意気地なしの意、中村玉緒主演)などタイトルだけでインパクト大。
方言にはスカした標準語にはない泥臭い雰囲気があり、主人公をねちねちといびって仲間外れ感を出すなどドラマに独特の空気と人間味を出し、視聴者の心をつかんだ。
1976年に昼ドラマ枠で放送された「あかんたれ」もまさに花登らしいドラマだった。
明治期の大阪船場の呉服屋を舞台に、先代のてかけ(妾)の子といじめられ、いつも泣いてたあかんたれ(弱虫)の秀太郎(志垣太郎)が丁稚奉公しながら、必死に店をもり立てる花登得意のど根性物語。正妻(小山明子)の跡取り息子、安ぼんこと安造(澤本忠雄)は典型的な道楽者、ふたりの娘(土田早苗、岡崎友紀)や店の者たち、店の金を狙う腹黒者など個性的なキャラクターが次々登場。実母(中村玉緒)との涙の別れなど見せ場もたっぷりで、昼ドラマ史上最高視聴率を記録。続編も作られた。
ちょうど夏休み期間にも放送されたため、子供のころに見たというファンも多い。筆者もそのひとりで鶴岡雅義と東京ロマンチカが歌う主題歌「あかんたれ」の“あかんたれリフレイン”が耳に残っている。クレジットには当時、花登が主宰していた「劇団喜劇」の名がある。劇団には二枚目の仲雅美(当時は仲真貴)やいじめ役の高田次郎など、花登ドラマに欠かせない顔ぶれが所属。中にはあまりに主人公をいびるため、飲み屋でファンにからまれた俳優もいたという。しかし、本人は「それだけ自分の演技が認められた証しだ」と堂々としていたとか。作家もタフならその作家を慕う俳優たちもまたタフでカッコいい。
芯の通った人間の骨太ドラマを、今のあかんたれテレビ界に呼び戻す時期だろう。(コラムニスト・ペリー荻野)
■花登筺(はなと・こばこ) 小説家、脚本家。1928年3月12日~83年10月3日。54年、東宝と契約。58年に「やりくりアパート」で脚本家デビュー。59年に東宝との関係が悪化し独立。松竹の支援で「劇団・笑いの王国」を設立するが64年に解散。
75年、由美あずさとの離婚成立後、星由里子と再婚。83年10月3日、肺がんのため死去した。
代表作は「番頭はんと丁稚どん」「どてらい男」「細うで繁盛記」など多数。
提供元:Yahooニュース