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謎の美女失踪…次々に闇へいざなう話題作を徹底解説『アンダー・ザ・シルバーレイク』(dmenu映画)

犬殺し、億万長者の失踪、若い女優志願の娼婦、暗号めいた歌詞をうたうロックバンド、そしてカルト教団の暗躍…。カリフォルニアの光と影に彩られた夢うつつのエピソードに加え、ポップカルチャーをはじめとした膨大なイメージがちりばめられた『アンダー・ザ・シルバーレイク』をどう読み解けばいいのか? 映画、写真、音楽、ファッションなど、さまざまなカルチャーに精通し、ジャンル越境的な評論で知られる伊藤俊治と菊地成孔が大いに語り合う。
伊藤俊治(以下、伊藤) まずポスターが象徴的ですね。シルバーレイクというハリウッドの人工湖に、女性が沈み込んでいき、細かな泡の粒が沸き立っている。実際に映画のなかに登場するシーンとは違いますけれど。シルバーレイク(銀の湖)という地名がすでに銀色(銀塩)のフィルムの記憶を呼び起こし、ハリウッドの希望と不安を貯め込んだ水のなかに人間が飲み込まれていくというイメージを喚起する。泡の粒をよく見てみると、一種のサブリミナルのようになっていて、十字架やバルーン・ガール、ジェームズ・ディーン、あるいは“sex”という文字などが浮かび上がってきます。このポスターが象徴するように、映画のなかにさまざまな要素が隠しコードのように含まれていて、それを一つひとつ読み解いていくだけでも楽しめますね。
菊地成孔(以下、菊地) 久しぶりに出た陰謀史観映画ですね。陰謀が解かれていって、カルト宗教みたいなところまで行き着く。「わあ、こういうの久しぶりだなあ」って懐かしい感じで観てました。この物語自体はいまの話なのに、全体に70年代テイストがあふれているでしょう。もちろん70年代をキーワードにした映画は、最近でも『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(2017年)とかいろいろあるんだけど、あれなんかはコダックのキャメラとヴィンテージレンズを使ってきっちり撮影し、風俗も含めて忠実に再現する感じですよね。時代考証もしっかりしてるし。
それに対して、この映画は「気分」としての70年代映画なんですね。ロバート・アルトマンの『ロング・グッドバイ』(1973年)や『三人の女』(1977年)あたりのテイストも感じられる。『ロング・グッドバイ』は、レイモンド・チャンドラー原作なんだけど、全体が陰謀史観めいていて、メインとなる事件がどういうものであるかはよくわからない。あとは誰もが指摘するだろうけど、デイヴィッド・リンチとヒッチコックの影響が濃いですね。
提供元:Yahooニュース