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「男はつらいよ」２２年ぶり新作に後藤久美子さん（産経新聞）

　平成８年に６８歳で亡くなった渥美清（あつみきよし）さん主演の国民的人気映画シリーズ「男はつらいよ」の２２年ぶりの新作で３１日、山田洋次監督（８７）と出演者による製作発表会見が東京都内で開かれた。会見では同シリーズに計５作出演し、現在は女優活動を休止中の後藤久美子さん（４４）の出演が発表された。

　「男はつらいよ」シリーズは、渥美さんの死後に公開された「寅次郎ハイビスカスの花　特別篇」（平成９年）を含め、４９作が製作された。５０作目となる新作も主演は渥美さん。妹さくら役の倍賞千恵子さん（７７）、その夫役の前田吟さん（７４）らが出演し、新たに撮影されるパートと過去の名場面で構成される。

　この日発表された仮タイトルは「男はつらいよ５０　おかえり、寅さん」。第１作が公開された昭和４４年から５０年目の来年１２月２７日に公開される。

　結婚後、海外で子育てに専念してきた後藤さんは会見で、「（スイスの）ジュネーブの自宅に山田監督から長いお手紙が届き『新作を作りたい。どうしても君が必要だ。どうにか考えてもらえないだろうか』と書かれていた」と、熱烈な出演依頼があったことを明かした。

　その手紙からは「山田監督の（『男はつらいよ』）シリーズに対する大きな愛情と、『新作を撮りたい』という情熱をひしひしと感じた」とし、「読み終える頃には、引き受けるか否かを私が考慮する権利すらないのではないかとの思いに至った」と出演を受け入れた心境を説明した。

　寅さんについては「大きな背中と心ですべてを包んでくれるおじちゃま。もし寅さんに再会できたら『よう。元気にしていた？』と声をかけてもらいたい」と懐かしそうに語った。　

　後藤さんは第４２作「ぼくの伯父さん」（平成元年）など計５作に出演。寅さんの甥（おい）、諏訪満男（吉岡秀隆）の初恋の相手、及川泉役を演じた。

　新作では、泉は結婚で「イズミ・ブルーナ」と名前が変わり、２人の子供とオランダで生活し、ＵＮＨＣＲ（国連難民高等弁務官事務所）職員として活躍している。たまたま来日した際、小説家として成功した満男と再会し、物語が大きく動く－という設定だ。

　山田監督は「若者が見ても楽しい作品になれば－との気持ちでは作っていないが、何かを感じとってくれるだろう」と期待を寄せた。会見には、倍賞さんや前田さん、吉岡さんやマドンナを務めた夏木マリさん（６６）、朝丘ルリ子さん（７８）らも出席した。

提供元：Yahooニュース

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