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僕の巣。

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  • 1:

    「タバコ買ってくる…。」   そう言って僕は静かにその巣を出て行った。

    2008-02-24 22:41:00
  • 51:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    無事にレタス巻きも完成し、食卓についた。『蟲は今日も食べへんの?食べ方わからんし。』「なら少し食べよう。まずレタスに…」一通りを説明したが、サヤカは面倒そうに食べていたので、見かねて、1つずつ巻いて食べさせた。『ありがとう。』ニッコリしてサヤカか言う。「そうやって当たり前に言える、ありがとうっていいな。」思わず僕はそう言った。サヤカはキョトンとして僕を見つめた。僕はサヤカが、きっと今までの僕を変える…。そんな気がした。

    2008-03-18 04:00:00
  • 52:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    ご飯も食べ終わり、2人でテレビ何かを見てると、サヤカが不意に『蟲って前、何の仕事してたん?』「…。まぁ色々。料理もやし。」『そうなんや。1番長く続いたのは?』「…。」『聞かれたくないん?』「そんなところかな…。」食器を持ってキッチンへ。洗い物を片付けながら、僕は思い出していた…。

    2008-03-18 04:05:00
  • 53:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    【回想】
    『蟲さん。今月もナンバー入りですね。枕してんじゃないすか?』「…チッ。」くだらない事を言う後輩を舌打ちし、待機室へ。僕は、ホスト生活にも限界を感じていた。深くため息をつき、ソファーに座ると、奥から代表が出てきた。慌てて立ち挨拶をする。
    『蟲、今月もお疲れ。毎月、安定してるな。』僕の耳にはそれは、ただの皮肉にしか聞こえなかった。「…。」『お前は、もっと売れると思うんだがなぁ…。』そんな事を言いながら、僕の背後に代表は回った。

    2008-03-18 04:13:00
  • 54:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    『女なんか騙してなんぼなんだからさぁ…。沈めちゃえば?固・定・客♪』僕の耳元で代表が囁く。「…。」『蟲ちゃんて、色恋枕なしのホストだっけ?』にやにやしながら代表が続ける。「はい…。」次の瞬間、思いっきり強烈な膝蹴りが僕を襲った。『甘い事ばっか言ってんじゃねぇ!大体な…』何回も何回も聞いた同じ説教。
    だけど僕はもう人を騙したりしたくなかったんだ…。

    2008-03-18 04:20:00
  • 55:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    毎日かわされる上辺だけの言葉、簡単に裏切られる約束、妬み、擬似恋愛…。
    僕が心をよせる人だって、新規の客だって、彼女だって、僕に会うにはお金がいるんだった。
    そうやって僕は毎日毎日、これでいいのかなんて自問自答し、徐々に心を痛めていった。
    ある時、僕のエースの席に付いてたヘルプが営業終了後に言った。『○○ちゃんのお父さん癌なんですってね?今月、蟲さん売り上げヤバいんじゃないですか?(笑)』                              【えっ?】

    2008-03-18 04:34:00
  • 56:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    「何て?詳しく聞かせんかい!」『!?えっ?聞いてないんすか?』僕はすぐにエースに電話をしてアフターを取り付けた。『お、俺から聞いたなんて言わないで下さいよっ!』そんなヘルプの声を背にエースのもとへ駆け出した。
    まだ人影もまばらな朝の街でタクシーを止め、エースの家へ。苛立つ気持ちを抑えながらエースの部屋に入った。  
    『どないしたん?急に珍しい。』「俺に隠してる事は?」そう言うとエースは、あきらめたように顔をしかめた。

    2008-03-18 04:42:00
  • 57:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    『…親父が癌やねん…。』しばらくの沈黙の後、エースが言った。「何で俺に言わへんねん!」『だって…。だって蟲に言ってもわかってくれへんやん!私はあんたのエースやろ?私が実家帰って親父の世話してもいいん?売り上げはっ?あんたはお金さえあればいいんやろっ!』僕は膝から崩れ落ちた…。「お前には俺がそう映ってるんか…?」『…。』「お…俺は…ホスト…やけど…お前に…」その後は涙で言葉にならなかった…。生まれて初めて女の子の前で号泣した。僕はエースが好きだった…。でもエースには僕はホストとしか映ってなかった。僕が心のヨリドコロにしていた、女の子にさえ僕の気持ちは伝わらなかった事に絶望した…。

    2008-03-18 04:53:00
  • 58:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    次の日、壊れかけた心で僕は代表の目の前に数十万の金を持って座っていた。
    『…。えらい急やな?辞めたいんやって?』
    「はい。」『どないしたん?蟲ちゃん。何かあった?』「もうこの世界にはいたくないんです。」『ふーん。』代表が静かに立ち上がる。『で、この金は?』「未収の残りです。」『へぇ。自腹?』「はい。」『…。そっか。本気なん?』「はい。」『入店した時に書いてもらった事覚えててるよね?』「はい。罰金も込みであります。」『そう?ならいい…』と言い終わるかと思いきや代表は僕を蹴り上げようとした。

    2008-03-18 05:02:00
  • 59:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    その足を受け止め、代表を倒す。そして思いっきり腹を殴った。「年下のガキがいつまでも調子こくなよ?これでまだ文句あるんやったら、いつでもやったるで?住所履歴書に書いてあるんやさかい、来たらええやんけ。」『…。』もう辞めるつもりの店の代表をこれ以上、たてる必要もないと思い殴った。代表はいままで噛み付かれた事のなかった僕に殴られ心底ビックリしたようで、その後は何も言わなかった。

    2008-03-18 05:07:00
  • 60:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    「お疲れ。」後輩たちに最後の挨拶をして店を出て、エースの家へ向かった。 
    「これ持って実家に帰れ。」部屋に入るなり、エースに金をほり投げ、部屋を後にした。背後から『蟲!あんたそれでいいん?』と何回も大きな声が聞こえたが、僕は立ち止まらずに行った。
    そして僕は、僕の事を誰も知らない土地に移り住む事にした…。

    2008-03-18 05:13:00
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