-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
僕の巣。
-
1:
蟲
「タバコ買ってくる…。」 そう言って僕は静かにその巣を出て行った。
2008-02-24 22:41:00 -
222:
ぐるりと水族館を1周し終え、ベンチで休憩。『水族館っていいな。』「ほらな。水族館ってちびっこの時しか行ってない子多いねん。せやけど大人なってから来ても十分楽しいやろ?」『うん!あーお腹すいた。』「飯食うか?」『うんっ!』水族館内のレストランで飯を食べる事に。『何かさ、テレビとかでパンダのご飯食べれるとかあるやん?』「あるある。」『水族館はないんかなぁ?』「…お前は生魚や藻を食べるのかと…」『笑。そっか。』「注文決まった?」『んー。じゃあミックスフライ定食。』「重た。俺はハムサンドでいいや。」しばらく談笑しながらご飯を食べた。
2008-06-06 20:27:00 -
223:
「さ、じゃ自由行動するか。」『へっ?自由行動て何?』「何かもっと見たい海の生きものおるやろ?」『笑。別に無いし。』「…。俺は長老のもとへ。」『あ!ちょう待ってよ!』すたこら長老の水槽へ。「お待たせ。」水槽を軽くコンコンと2回ノック。アリサは呆れて、水槽前に腰を下ろしている。のっそりとこちらに来る長老。水槽ごしの長老に小声で近況を報告。何度も水槽の前を行ったり来たりする長老。ひとしきり長老との水槽ごしの対話を楽しんだ後、「じゃ。また来るよ。」と一声かけてアリサのもとへ。
『蟲ほんまに水族館好きやねんな…。』「おう。」『何でなん?』「さぁね…。」
からかったように質問するアリサに僕は心の中でこう言った。
【ニンゲンナンテメンドウダカラ…。】2008-06-11 19:55:00 -
224:
水族館を後にし、アリサと夕暮れの海岸沿いを歩く。
『蟲。今日はありがとう。』「全然いいよ。」『私、男の人とデートしてお金出さなかった事何かこれが初めて…。』「ははっ。そりゃないな。」『私…私な…例えば、いいなぁって思う人がいたら、何回か逢ううちにデートとかなるやん?そしたらさ、やっぱりご飯とか全部出してまうねん。』「へぇ。」『最初は相手もさ、気を使ってくれるねんけど、付き合いだしたら当たり前なって…それで…。』「出さないと機嫌悪くなったりするやろ?それから金を要求しだす。」『うん…。それでも…やっぱり好きやから出してまうねん。彼氏の機嫌がよくなるんならお金出すって思う…。』
「そんなん恋愛じゃないやん。相手の顔色金で操作して、それで彼氏でいてくれたら満足?」『…。そんな恋愛しかできんから。』「そんな事繰り返しててもほんまの恋愛なんかできんのちゃうか?アリサならきっと金なんかチラつかさんでもええ男寄ってくる思うで。」『…。』「ま、俺からはそれくらいかな。」
タクシーを停めアリサを乗り込ませる。「俺寄るとこあるから。」そう言ってアリサに一万円札を握らせた。『えっ?いいよ!』運転手に出せと合図をアゴで送る。 アリサに渡した一万円札には一言メッセージを書いておいた。
【こんなんされて嬉しいか?】2008-06-11 20:14:00 -
225:
海岸沿いをしばらく歩くと携帯が鳴る。アリサからメールだった。件名…無題
本文…お金もらうってあんまり気分のいいもんちゃうな。こんなんをされて喜ぶのが今までの私の彼氏やったんか…苦笑。蟲。ありがとう。
携帯を閉じて独り静かに微笑み、自分に問う。人に偉そうに説教をたれれるほど自分は充実した恋愛をしているのか?そもそも本当の恋愛って?答えは出ないけれど、人にはそれぞれ愛の形ってものがあると思う。ひょっとしたら、アリサの元彼等の愛の形はお金だったのかもしれない…。
ただ…僕は…擬似恋愛を生業としていた僕は…そんな愛の形を認めたくなかったんだ…。2008-06-12 00:39:00 -
226:
その後アリサは仕事で東京に行った。最後の日アリサの旅行カバンを押しながら、新幹線のホームへ。アリサが新幹線に乗り込みドアの前に立つ。『…淋しいな。』「せやな。せやけどええ経験なるんちゃうか?頑張って立派な美容師になれよっ!」『うん…。なぁ蟲?私…』けたたましい警笛が鳴るホーム。「はぁ?聞こえん。」『蟲!あんたが大好きやったっ!』ドアが閉まる直前とっさに僕は叫んだ。「俺もじゃ!ボケっ!」ドアの向こうでアリサが涙を流しながら手を振ってた。徐々に見えなくなる新幹線を僕はいつまでもいつまでも眺めていた。
【回想終】2008-06-12 01:03:00 -
227:
ふと我に返り、マリを追い掛けた。「おいっ。」『うわっ!びっくりした。何よ?やっぱりお金いるん?』「あほ。ちゃうわ。」『なら、何よ?』「ネイル見てる。」『は?何で?』「何となく。」『意味わからん。』首をかしげるマリに強引についてく。
ひんやりした店内に一緒に入場。《いらっしゃいま…》『おはょー。久しぶりっ。』綺麗なおねいちゃんと親しげに話すマリ。《あれ…。》『あ。あれが蟲。何かついて来てもてん。ま、おとなしいから気にせんといて?本でも渡しときゃいいから。』《笑。そう。》
【遺憾の意を表明。】2008-06-20 03:17:00 -
228:
ぺちゃくちゃお喋りが弾む未来のおばちゃん達…。僕はまったく暇だったので、マリの隣に移動してみた。『何よ?』「暇だから見とく。」『あんたでかいから邪魔やねん。』「ム…。」ふてくされてもとの席に戻ろうとすると、《こっち来たら?》と綺麗なおねいちゃん。「いいの?」《うん。こっちから入れるから。》『もぅ。アスカ!』《いいやん。笑》喜びいさんで、カウンターの中へ。「へぇ。何かキラキラのがたくさんあるんだな。」ニコニコしながらあちこちを観察。『さわったらあかんで!』「ちっ!うるせー。」《仲ええねんな。》『そんな事ないわ。まだ私はオープンやけど蟲はあんまりかな。』「…。」《そうなん?》『蟲はほんまの自分見せへんから。』《ふーん。》「…。(へぇ。)」
こんな短期間にそれを見抜くマリに少し感心した。2008-06-20 03:26:00 -
229:
《蟲君。またマリの所しんどくなったら家来てな?笑。》「えっ?はぁ。まあ。」『アスカぁー。あんたほんっまっに男好きやなぁ。』《笑。今彼氏おらんから飢えてるねん。笑。》『蟲はそんなんしてくれへんで?』《マジ?そーなんや?マリもしてへんの?》『うん。まったく。ご飯作って、掃除してみたいな?ほんま家政婦さんみたい。』《へぇー。男と女がひとつ屋根の下で何もないんや?そんなん何かショックちゃう?自分に魅力無いみたいやん?》『…!そんな風に考えた事なかったわ。蟲っ!そうなん?』《そんなん聞きなや。笑。蟲君困るやん。》
まったくくだらない話題でよくそんなに盛り上がるなとあきれる。2008-06-20 03:38:00 -
230:
ネイルに使うキラキラを指でつついたり、壁に貼ろうとしてみたりしてみる。《蟲君可愛いなぁ。》『子供みたいやろ?』「…。」マリの指を見るとなかなか邪魔そうな花やら星やらがついている。「すげーな。」『やろ?アスカのしてくれるネイルが一番やわ。』《そんなん言うても安くならんで?笑。》『なーんや。笑』「ちなみにこれでいくら?」《んー。2万くらいかな。》「2万っ!?高っ。」『そうか?普通やろ。』「2万かぁ…。2万ねぇ。一本2千円する指…。」《笑。変な子。》あんなつけてても邪魔にしかならない物によく2万も払うなと感心してマリを見つめる。ほんまに人の価値観なんてそれぞれだなぁなんて考えていたら、アスカが《蟲君。ええジーパンはいとるなぁ。》「おっ!?わかる?」《それ高いやろ?》「うん。」ニヤニヤしながら答える。『うそ?そんなダサいのが?』
【…人の価値観はそれぞれな訳で…】2008-06-20 19:34:00 -
231:
『高い言われたらそう見えるから不思議やな。あ。私ちょっとトイレ行くわ。』《はいはい。》マリがトイレに行った時、アスカが僕に走り書きで書いた連絡先を渡して来た。《マリには内緒な?絶対連絡して?》勢いに負けて無言で首を縦にふる。《約束な。》そう言うと、アスカはウィンクした。それと入れ違いにマリが戻って来る。《もう後5分くらいで終わりやから。》『うん。』2人の会話がまた弾みだす。
【何故マリには内緒なんだろう?】2008-06-20 19:46:00