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僕の巣。

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  • 1:

    「タバコ買ってくる…。」   そう言って僕は静かにその巣を出て行った。

    2008-02-24 22:41:00
  • 202:

    「一言で言うとレディファースト。そっちのが背もたれちゃんとしてるし、人に後ろ通られたりせんから落ち着くやろ。」『まぁ確かにな。』「終わり。」『短っ。そう言えばあんたって常に気にしてるよな私の行動。』「んなことないやろ。」『だって段差があるとこは必ず後ろ向いてあたし確認するし、車通りがある所並んで歩く時はあんたが必ず車道側歩いてる。』「へぇ。よく見てるな。」『全部癖?』「ま、そんな所。」『ふーん。あんたとおったら退屈せんな。』「早よケーキ食えよ。」『あ。そやな。』
    【ちっ。喰うのか。】

    2008-05-14 02:13:00
  • 203:

    しばし2人でまったりした後、化粧品を購入しに行く。『疲れた?』「普通。」『…。』少し歩くと綺麗なおねいさんがいる化粧品店に到着。「ここで待ってる。」少し離れた場所で言う。『何でなん?』「女の子しかいないから。」『変な子…。』首をかしげるマリ。「あー。しんど。」その場にしゃがみ、遠目にマリを観察。座って熱心に何かを聞いている。「…。化粧品なんて全部一緒ちゃうんかな?」ファンデーションやら口紅やらを出しているカウンター。観察を続けてるとマリが振り向きニコリと笑う。つられて俺もニヤニヤしてみる。
    手招きをするマリ。
    【???】

    2008-05-16 08:55:00
  • 204:

    仕方なく腰をあげ、マリの元へ。「何?」『なぁ、ファンデどっちがいいと思う?』「ん…。(そんなのまったくわかんねぇよ。)」野性の勘を頼るかと思ってたら、不意にカウンターの綺麗なおねいさんと目があう。「んー。」手を左側のファンデーションに向けようとするとおねいさんの眉間にシワがよりかける。「…。(えっ?こっちダメ?じゃあ右側?)」『どっちよ?』マリがせかす。「ちょっと待て。」右側のファンデーションに手を伸ばす。おねいさんニコリ。「…。(こっち?こっちなんだなっ!)じゃあこっち。」とフェイントで左を指す。  
    【ふふふのふ。】

    2008-05-16 09:14:00
  • 205:

    『ほなそれ。』かしこまりました。と奥に引っ込むおねいさん。無事購入し、店を出た所でマリに質問。「なぁなぁ。さっきの化粧品、どっちが高かった?」『えっ?左側。何で?』「いや。何でもない。(orz…)」敗北感を感じながら歩く。「次は?どこ行く?」『んー。スカルプやねんけど。ネイルしよっかなー。』「そうか。(違いがわかんねぇよ。)」『ネイルやったら蟲暇やろ?』「?(さっきからずっと暇じゃ。)」『1時間くらい待つけどいい?』 
    【地獄やな…】

    2008-05-16 09:27:00
  • 206:

    『蟲、待てる?』「へいへい…。」と不意に財布を取出し、万札を差し出すマリ。『はい。これでどっか行って時間潰して?』「…おいおい。そんなんあんま良くないで。俺はちゃんと給料もらってるし…。」『?』「金に物言わすなって言うとるねん。」『いらんの?なら行って来るわ。』「…。」首をかしげながら、ネイルサロンに入って行くマリを見て…僕は昔を思い出していた。

    2008-05-22 01:41:00
  • 207:

    【回想】
    『蟲っ!シャンパンもう1本!』僕が席に戻るなりアリサが言う。来店5回ほどの客だ。職業は美容師見習い。「おいおい。大丈夫かよ。」『大丈夫。まだお金あるから。』「あほ。そうやなくて、明日も仕事やろ?見習いやったらまだ周りに気使わなあかんし、仕事見とかなあかんやろ?酔って朝帰りしてできるような甘い仕事か?」『まだ酔ってないし。』アリサは口をとがらせる。「大体な、見習いの給料でそんな飲み方できるほどうちは安くないで。」『…。』「チェックするで。」『…うん。』ボーイに合図を送り、チェック。 
    『ごめん。』エレベーターでアリサがポツリ呟く。「何が?」『酔って調子乗ってもたから。』「美容師なるんが夢なんやろ?アリサ言うてたやん。将来店出したいってよ。そんなんで叶うか?」『…最近、うまくいってないねん。』「そらそやろ。夢やねんからそう簡単に上手い事いって叶う訳ないやんけ。」『わかってる…。』アリサはポロポロ泣き出した。
    【あちゃー。言い過ぎた?】

    2008-05-22 02:04:00
  • 208:

    気まずい空気が流れた後、『今日は仕事いかへん。』アリサが言った。「…。」僕は深いため息を吐く。「勝手にしろ。」エレベーターが階下につき、アリサを送り出し、無言でエレベーターのドアの閉ボタンを押す。 
    閉店業務を終わらし、メールを自分が持ってる客、一人一人に送る。「これでよし。あー。疲れた。」ソファに寝転ぶ。 
    [蟲さん?]「あい?」[あの…下でアリサさん寝てますけど…。]「ハァ?」[結構飲んでましたから。]「そか…。ありがとう。」舌打ちをしながら店を出る。 
    【やれやれ。】

    2008-05-30 18:39:00
  • 209:

    エレベーターを降りると情報通り、アリサが落ちてる。「おい。アリサ!アホかお前。風邪引くぞ。起きろ!」『スゥスゥ…。』「爆睡かよ。」強めに揺さ振ったりしてみたが、反応なし。「あー!もうせっかく仕事終わったのに!」うんともすんとも言わないアリサにほとほと困りはてる。「こいつの家知らんし、放置もな…。俺の家は誰にも知られたくないし…。ホテルしかないか…。」タクシーを停め、運ちゃんに手伝ってもらい、二人がかりでようやく席に乗せ発車。 
    【あー。厄日やな。】

    2008-05-30 18:45:00
  • 210:

    「あの運ちゃんさ、このへんのじゃなくて、なるべく遠めのホテル行って?」《ホテル?》「うん。何て言うんか、シティホテル?」《シティホテル?》「あー。めんどくさい。ラブホや。ラブホ。」《あ。はいはい。》運ちゃんがニヤリと笑う。後部座席でアリサを突いてみたり、軽く蹴ったりするも反応なし。しばらくするとなかなか綺麗なホテルに着いた。 
    降りがけに運ちゃんが手伝いますと言ったが断り、気合いでお姫様抱っこ。酔って寝てるから重いったらない。部屋のボタンを適当に押し部屋へ。 
    【何の筋トレやねんな。】

    2008-05-30 18:53:00
  • 211:

    部屋につくなり、ベッドにアリサをほり投げる。「あー。重た。」しかし起きないアリサ。「まったくええ気なもんやで。」服を着替えさせたかったが、面倒なので却下。久々に来たラブホの綺麗さに感動する。ひとしきり、施設案内や、テレビ等を見たらいつのまにか寝てしまっていた。
    『蟲。蟲?起きて?』アリサに起こされる。「ん…今何時?」『…てかごめん。』「かまへんけど。」『こういう所よく来る?』「来るかっ!」『そうなんや。』「他の客に見られてて、売り上げ落ちたら、頼むで。笑。」『えーっ。』「ちょ俺シャワー浴びるわ。」『えっ?エッチするん?』
    【するかっっ!】

    2008-05-30 19:00:00
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