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僕の巣。

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  • 1:

    「タバコ買ってくる…。」   そう言って僕は静かにその巣を出て行った。

    2008-02-24 22:41:00
  • 151:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    マリが夕食を食べ終わる頃、不意に質問して来た。『蟲、ホストの時、ユーカの事好きやった?それとも仕事?』「ん?忘れてるくらいやから仕事ちゃうか?」『笑。適当やなぁ。なぁホストの時本命おった?』「ん?おったよ。」『よく彼女我慢できたな。私、嫉妬焼きやから無理やわ。だって他の女とエッチしたりもあるんやろ?』「ま…そのホストによるな。」『蟲は何ホスやったん?』「何ホス?」『色とか、枕とかあるやん。』「あぁ。俺はこのまんまや。」『へぇ。』

    2008-04-26 02:35:00
  • 152:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    『その本命とは何で別れたん?』「まぁ。色々やな。最後は実家に帰ったわ…。」『彼女は店きよった?』「エースやったよ。」『それはお金使うから彼女なん?』「ちゃうよ。まぁ話したら長くなるわ。」『ふーん。』「その子も風俗やったけどな、一生懸命にお金使って、俺をNo.入りさせてくれたんや。何ヵ月も。んでな、俺ある時聞いたんや。何でそんな金使ってくれるの?ってな。何て言うたと思う?」『わからん。』「あんたが好きやからや。の一言だけ。痺れたなぁ笑。んで女にした。」

    2008-04-26 02:45:00
  • 153:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    『へぇ。』「よー喧嘩もしたけど真っ直ぐに俺を好きでいてくれてな、ほんまに俺も愛してた。」『…。』「せやけど最後に言われたわ。あんたは金だけあればいいんやろ?ってな…。ほんまに愛してたからこそ、こたえたわ…。あぁ…俺は隣におる自分の女にさえホストとしてしか見られてへんのやって…。俺の愛は伝わってないんや…。って絶望した。」『…。』「あ。暗いな。やめやめ。笑。」『聞かせて…。』「ん…。そうか?それで結局その子とは終わった。ほんまに好きな人に自分の気持ちが伝われへん事がどんなけ辛いか勉強なった。ほんで最初は自分だけが辛い目した思ってたけど、しばらくしたら、毎日当然のように店来て、売り上げ支えてたその子の気持ち考えるようなった…。」『…。』「俺は甘えすぎてたんや…。」『後悔してるん?』「少しな…。ま、こんな話や。」『そっか…。』「さぁ風呂入りや!」『ありがとう。』
    【エース?お前は元気でやっとるか?俺はめちゃめちゃ元気やで!】

    2008-04-26 02:59:00
  • 154:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    マリが風呂に入ってる間、食器を片付け、余った鮭とご飯で夜食を作る。風俗の子は不規則な夜型が多いからだ。『あーいい湯やった。蟲は?入らん?』「ん。後で入る。これ夜食。」『ありがとう!今からDVD見たりするから助かる。あんたほんま便利やな。笑』「髪の毛乾かそっか?」『え!いいよ。いいよ。ゆっくりすれば?』「そっか。ならまた用があれば呼んでな。」キッチンをでて自分の部屋に。手帳を取出しマリの事を書き込む。
    【自分の部屋あり、給与は15。極楽。極楽。】 

    2008-04-27 18:30:00
  • 155:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    キッチンを挟んだマリの部屋からは朝方までテレビがついていた。次の朝、マリは何処かに出かけるのか、化粧を念入りにしていた。「おはよう。」『あ!おはよう。蟲ってセットとかできる?時間ないのに上手くいかんねん。あー美容室の手違いがなかったら…。イライラする。』「できるよ。」『えっ?ほんまに?』「どんなん?盛ったらええか?」『マジで?』マリは雑誌を取出した。『こんなんできる?』「ん。ま、だいたいこんな感じか。ちょっと待ってな。」カバンからストレートアイロンを取出し、ついでにタクシーに電話。マリの髪をセットしはじめる。「ピン貸して。」『はい。』「よし。後はケープで固めるから目つむって。」『ん。』「こんなんでいい?」『めちゃ上手いやん!これからお金払うからして?』「笑。15ももらってるからええよ。」『あ!はよ行かな!』「タクシー呼んでるから行っておいで。」『あんたマジ助かる!行ってきます!』「はいよ。」
    【女の子の雑誌のセットの仕方見て勉強しててよかった。】

    2008-04-27 19:06:00
  • 156:

    名無しさん

    初めて読みました。どう表現したらいいかわかんないけどとっても面白く、とても魅力的な作品ですね。続き楽しみにしてますね。

    2008-04-28 19:23:00
  • 157:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    マリが出て行った後、散らかった化粧台を片付ける。「うわぁ。化粧品めちゃめちゃあるな…。これとこれは何が違うねん?」頭にハテナがたくさんできる。「メイクも勉強するか…。」マリの雑誌をパラパラめくる。「おっ?ふむふむ。」雑誌にはメイク前、後の写真があり、なるほどかなり目が大きくなったり、肌が綺麗になったりしている。「チーク?何それ?ん?あぁ頬紅な。グロス?あぁ。あの唇が天ぷら食べた後みたいなのか。」こんな調子で本を熟読。「んー。いまいちわからんな。やっぱ実際にやってみんと…。」
    【メイクする?俺を…】

    2008-04-29 04:24:00
  • 158:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    「あかん。あかん。この化粧品だって高いかもしれんし、勝手に使ったらあかんな。」と改心。掃除機をかける前にマリにメール。〈マリ?部屋掃除機かけていい?後、洗濯したいけど下着類は自分でする?〉送信。しばらくするとマリから《何で?やってよ?掃除機かける時、ピアスないか探してみて?》「…何だよ。最近の子は下着を見られるのに、抵抗はないのか?ピアス?どんなだよ。」ぶつぶつ独り事。それでもフローリング床を目を皿のようにして観察。【ジロジロジロリッ!】 

    2008-04-29 19:57:00
  • 159:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    探し始めて30分くらい経過。流石に嫌気が差し、途方に暮れていると…。「おっ!そうや!掃除機のゴミパックを替えて、新しくしてからこの部屋中を吸い込むぞ!ほんなら中にあるかも!」と閃く。早速新しいゴミパックを持ってきてチェンジ。万が一を考えて、古いほうのゴミパックをゴミ袋に広げてチェック。「あ!マリ…。硬貨めっちゃ吸い込んでるやん。」五百円玉に百円玉…。合計千円はある。「…。お金稼いでたってこんな事してちゃいけないんだぜ…。」少し悲しくなりながらも、掃除機をかけはじめる。 

    2008-04-29 20:05:00
  • 160:

    蟲◆mkVJdF/EM.

    「しかし無いな…。」掃除機にはまったくヒットしない。「あー。ない。」疲れたのでマリのベッドに腰をおろす。 
    「あ…まさかな。あれじゃないよな?」ふと枕元の電気スタンドに目をやるとシャネルのピアス。写メを撮りマリに送信〈マリ。ピアスてこれけ?〉しばらくするとマリから《それ!どこにあったん?》とメール
    【orz】
    「何やねん。時間の無駄かよ。」とふてくされるも、マリには〈ベッドの電気スタンドの所にあった笑。〉とメール。

    2008-04-29 20:10:00
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